住宅ローン控除 2024年から省エネ基準適合義務化

令和4年度税制改正で住宅ローン控除の見直しがありましたが、改正建築物省エネ法の施行に伴い、令和7年4月以降、原則として全ての新築住宅に省エネ基準適合が義務付けられたことの背景から、令和6年以降に入居する新築住宅について住宅ローン控除を適用するのは、原則として省エネ基準に適合していることが要件となります。但し、令和6年以降の入居であっても、次の①又は②に該当する場合は、借入限度額2,000万円、控除期間10年間の住宅ローン控除の対象となります。
① 令和5年末までに建築確認を受けている
建築確認に係る確認済証又は検査済証の写しは必要
② 令和6年6月末までに竣工済である
登記事項証明書の添付が必要

省エネ基準適合住宅又はZEH水準省エネ住宅を取得し、住宅ローン控除の適用を受ける場合には、省エネ性能の証明書として、建築住宅性能評価書の写し又は住宅省エネルギー性能証明書の添付が必要となります。

住宅ローン控除の適用期限が令和3年12月31日から令和7年12月31日までの4年延長となりましたが、控除率が現行1%から0.7%に引き下げられました。又、適用対象者の所得要件が、令和4年1月1日以降居住の用に供したものから合計所得金額が現行3,000万円から2,000万円に引き下げられました。又、所得税においてローン控除しきれなかった場合において、個人住民税のローン控除限度額は、現行の最高136,500円から最高97,500円に減額となりました。
住宅ローン控除額等の要件は以下の様になります。
(1)認定住宅等の場合
A 新築の場合

区分居住年借入限度額控除率控除期間
認定住宅(注1)令和4年・令和5年5,000万円0.7%13年
令和6年・令和7年4,500万円
ZEH水準省エネ住宅
(注2)
令和4年・令和5年4,500万円
令和6年・令和7年3,500万円
省エネ基準適合住宅令和4年・令和5年4,000万円
令和6年・令和7年3,000万円

注1:認定住宅とは、認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう。
注2:ZEH水準省エネ住宅とは、ZEH(ゼッチ)とはネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略称です。省エネ性能を上げつつ、エネルギーを「創り出す」ことで消費エネルギー量の収支をプラスマイナスゼロにする住宅(省エネのための設備や太陽光発電システムなどを導入する必要有り)のことを指します。
省エネ性能の要件基準:

評価方法基準/住宅区分ZEH水準省エネ住宅省エネ基準適合住宅
断熱等性能等級等級5以上等級4以上
一次エネルギー消費量等級等級6以上

借入限度額は一律3,000万円で、控除率0.7%、控除期間は一律10年間となります。
(2) 認定住宅等以外(一般住宅)の場合
A 新築の場合

区分居住年借入限度額控除率控除期間
令和4年・令和5年3,000万円0.7%13年
令和6年・令和7年2,000万円10年

B 中古と増築の場合
借入限度額は一律2,000万円で、控除率0.7%、控除期間は一律10年間となります。

その他見直し:

項目内容
所得要件合計所得金額3,000万円から2,000万円に引き下げ
適用日令和4年1月1日以降居住の用に供したものから適用(令和7年12月31日まで)一般新築住宅
床面積基準の緩和床面積50㎡以上を40㎡以上に引き下げられましたが、40㎡以上50㎡未満は、合計所得金額が1,000万円以下の年度のみ適用となります。
又、令和5年12月31日以前に建築確認を受けた新築も同様に緩和の適用対象になります。
既存住宅の要件変更令和4年1月1日以降居住の用に供したものから、新耐震基準に適合している場合には、中古住宅の築年数要件は廃止となります。
確定申告等手続の見直し令和5年1月1日以降居住の用に供したものから、金融機関に住宅ローン控除申請書を提出した場合には、確定申告時に新築工事の請負契約書の写し等、年末借入金残高証明の添付不要となります。事前に、金融機関に「住宅ローン控除申請書」を提出する必要があり、当該申請書を基に金融機関から所轄税務署長に調書として提出(初年度のみ1月31日、それ以降各年10月31日までに)する必要があります。税務署は、毎年、住宅ローン控除証明書を本人に交付します。
なお、年末調整の際に特別控除申告書への年末借入金残高証明の添付も不要となります。
この改正は、居住年が令和5年以後である者が、令和6年1月1日以後に行う確定申告(令和5年分から)及び年末調整(令和6年分から)について適用となります。

上記のまとめは、以下の様になります。

区分居住年借入限度額控除率控除期間
認定住宅(注1)令和4年・令和5年5,000万円0.7%13年
令和6年・令和7年4,500万円
ZEH水準省エネ住宅
(注2)
令和4年・令和5年4,500万円
令和6年・令和7年3,500万円
省エネ基準適合住宅令和4年・令和5年4,000万円
令和6年・令和7年3,000万円
新築住宅等令和4年・令和5年3,000万円
令和6年・令和7年2,000万円10年
中古住宅等令和4年・令和7年2,000万円
中古の認定住宅等令和4年・令和7年3,000万円
2023年8月21日 | カテゴリー : 税務情報 | 投稿者 : accountant

最低賃金、全国平均1,004円に

2023年度の都道府県ごとの最低賃金額が18日に出そろった。全国平均は1,004円と、国が想定した1,002円を上回った。地方ほど人材の流出と人出不足が深刻で、最低賃金を通じた賃上げの必要性が強まっている。東京1,113円(最高額)、神奈川1,112円、大阪1,064円、埼玉1,028円、千葉1,026円、岩手893円(最低額)、等でした。

2023年8月19日 | カテゴリー : 社会情報 | 投稿者 : accountant

働き方改革関連法下での2024年問題

「2024年問題」とは、働き方改革関連法によって、2024年4月1日以降、「自動車運転業務」「建設事業」「医師」等の業種に対し時間外労働の上限規制の5年間猶予が停止され、年間の時間外労働時間の上限が制限されることで発生する諸問題の総称のことです。
働き方改革関連法では、時間外労働の上限は、原則として月45時間、年360時間に制限され、労使間で36協定を結んだとしても、時間外労働は年720時間に制限されていました。以下を内容とする時間外労働の上限規制となっています。
1.原則(一般業務)
(1)認められる時間外労働時間は、原則として月45時間、年360時間
(2)臨時的な特別な事情があり、労使の合意(36協定)がある場合でも、以下の範囲しか認められない
① 時間外労働時間が年720時間
② 時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満
③ 時間外労働と休日労働の合計の平均が、2ヵ月・3ヵ月・4ヵ月・5ヵ月・6ヵ月全て80時間以内
④ 時間外労働が月45時間を超えることができるのは、年に6ヵ月

2.自動車運転業務(トラックやバス、タクシーのドライバー業務)
(1)時間外労働時間の上限が、労使間で36協定が合意された場合、年960時間(休日労働を含まず)
(2)次の規制は適用させません。
①「時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満」
②「時間外労働と休日労働の合計の平均が、2ヵ月・3ヵ月・4ヵ月・5ヵ月・6ヵ月全て80時間以内」

3.建設事業
(1)災害の復旧や復興の事業を除き、上限の原則規制が全て適用される。
(2)災害の復旧や復興の事業に関しては、次の規制は適用させません。
①「時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満」
②「時間外労働と休日労働の合計の平均が、2ヵ月・3ヵ月・4ヵ月・5ヵ月・6ヵ月全て80時間以内」

4.医師
労働時間の上限規制は、医師の経験年数や医療機関の特性により、3つの水準に分けられて、それぞれ上限が異なります。各水準については、以下の通りです。
(1)A水準:すべての医師
対象は、一般の診療従事勤務医であるすべての医師です。時間外労働の上限は、年間で960時間以下、月間では100時間未満になり、休日労働も含まれます。
(2)B水準:地域医療確保暫定特例水準
対象は、救急医療など緊急性の高い医療を提供する医療機関で、地域医療を確保するために長時間労働が必要な医師です。時間外労働の上限は休日労働を含めて、年間1,860時間以下、月間100時間未満になります。
(3)C水準:集中的技能向上水準
対象は、初期臨床研修医・新専門医制度の専攻医や高度技能獲得を目指すなど、短期間で集中的に症例経験を積む必要がある医師です。時間外労働の上限は、年間1,860時間以下、月間では100時間未満になり、休日労働も含みます。

時間外労働時間に対する給与の割増率は、以下の様になっています。

区分割増支払条件割増率
時間外
(時間外手当・残業手当)
法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えたとき25%以上
時間外労働時間が限度時間(1か月45時間、1年360時間等)を超えたとき25%以上
時間外労働時間が1か月60時間を超えたとき50%以上
休日(休日手当)法定休日(週1日)に勤務させたとき25%以上
深夜(深夜手当)22時から5時までの間に勤務させたとき35%以上
2023年8月11日 | カテゴリー : 税務情報 | 投稿者 : accountant

住宅ローン減税、来年1月厳格化 住宅省エネ基準 対応急ぐ

一定の省エネ基準を満たさない新築住宅が2024年1月から住宅ローン減税の対象から外れるのを受け、建設業者などが対応を急いでいる。
住宅ローン減税は、住宅を取得するか、中古住宅を増改築した場合に最大13年間にわたり各年末の住宅ローン残高の0.7%を所得税などから差し引く仕組みだ。2024年1月以降に入居する新築住宅は、断熱性能などの省エネ基準に適合しない住宅ローン減税の適用を受けられなくなる。既に減税対象となっている住宅ローンには影響しない。
詳細は、税務情報ニュースで紹介します。

2023年8月7日 | カテゴリー : 社会情報 | 投稿者 : accountant