建築業者から紹介手数料 アパート融資 地銀、利益相反か 金融庁是正へ

相続税対策を背景に拡大している賃貸アパート向けの融資で、一部の大手地銀が顧客を建築業者に紹介する見返りに手数料を受け取っていることが金融庁の調べで分かった。 請負金額の最大3%に上り、請負額が増えるほど銀行の実入りが増える。 建築費を低く抑えたい顧客との間で利益相反が生じる懸念があり金融庁は顧客本位の原則に沿って是正を促す方針だ。

法人税電子申告を義務に 2019年度にも実施

財務省と国税庁は企業が法人税と消費税の税務申告をする際、インターネットを使った電子申告(e-Tax)を義務化する方針だ。 納税手続きをめぐる官民の事務作業の効率化が狙い。 早ければ2019年度から始められるよう与党の税制調査会 や経済界と調整に入る。 財務省などが6月までに具体案を詰め、2018年度税制改正大綱に盛り込むことを見指す。

遺産争いの法定相続分預金 最高裁 払い戻し認めず

遺産相続を巡って親族間の争いがある場合に、法定相続分の預金を払い戻せるかどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(池上政幸裁判長)は6日、預金の払い戻しを認めない判断を示した。

昨年12月の大法廷決定は過去の判例を変更。 預貯金が「遺産分割」の対象になると判断。 預貯金だけを自動的に法定相続分に応じて分けることはできないとした。 今回の判決は、大法廷決定の流れに沿った判断となった。

ふるさと納税 返礼上限3割に

総務省はふるさと納税の返礼品の価格について、寄付額の3割までに抑えるように全国の地方自治体に要請する。 自治体が寄附金を集めるために高額すぎる返礼品を競って導入しているため。

4月1日付けで全国の自治体に通知する。 通知に強制力はないが、明らかに寄付額の3割を超える返礼品を出す自治体に対しては、総務省が個別に見直しを求める。 今回の目安を示すことで多くの自治体が返礼品を見直すとみられる。

住宅地9年ぶり上昇 公示価格、低金利が支え

住宅地の価格の下げ止まり基調が鮮明になってきた。 国土交通省が21日発表した2017年1月1日時点の公示価格は全国の住宅地が前年比0.022%プラスと9年ぶりに上昇に転じた。 景気の緩やかな回復や低金利を背景に、 先に上昇した商業地を追う。 全用途は0.4%プラスと2年続けて上昇した。 地方への波及が息長く続くかが焦点だ。

 

2017年公示地価の変動率(1月1日時点、 前年比%、 ▲は下落):

 

地域

住宅地 商業地 全用途
前年 2017年 前年 2017年 前年 2017年
全国平均 0.2 0.022 0.9 1.4 0.1 0.4
三大都市圏 0.5 0.5 2.9 3.3 1.1 1.1
東京圏 0.6 0.7 2.7 3.1 1.1 1.3
大阪圏 0.1 0.0 3.3 4.1 0.8 0.9
名古屋圏 0.8 0.6 2.7 2.5 1.3 1.1
地方圏 0.7 ▲0.4 0.1 ▲1.4 0.7 ▲0.3

 

公的機関が公表する土地価格情報には、 以下のものがあります。

  公示地価 基準地価 路線価 固定資産税評価額
調査主体 国土交通省 都道府県 国税庁 市町村
調査地点数 約26,000 約21,700 約334,000 多数
調査時点 1月1日 7月1日 1月1日 1月1日(原則3年に1回、 次回は2018年)
公開時期 3月 9月 7月又は8月 3月
公開サイト 国交省(土地総合情報ライブラリー) 国交省(土地総合情報ライブラリー) 国税庁 資産評価システム研究センター
その他 調査対象は都市部の比重が高い。 標準地の公示地価は一般の土地取引価格(更地価格)の指標となるだけでなく、 公共事業用地の取得価格算定や、 国土利用計画法に基づく土地取引規制における土地価格審査の基準にも使われる。 調査対象は地方の調査地点が多く、 一般の土地取引価格の指標となる。 公表は国交省から 相続税・贈与税の基準となる地価で、 公示地価の8割程度の水準 土地に対する固定資産税計算の基準となる地価で、 公示価格の7割程度の水準

 

残業上限「100時間未満」

政府が進める働き方改革の柱である残業時間の上限規制を巡り、 繫忙月に例外として認める残業を「100時間未満」とすることが固まった。

  1. 時間外労働の上限は、 原則、 月45時間で年間では360時間
  2. 残業特例

(1) 労使協定を結べば年720時間(月平均60時間)まで可能

(2) 2~6カ月平均で80時間以内を順守

(3) 繫忙期は月100時間を基準値とする

(4) 月45時間を上回る特例の適用は年6回まで

相続税対策の養子 有効 当事者の縁組意思 重視 最高裁初判断

「相続税対策で孫と結んだ養子縁組は有効かどうか」が争われた訴訟の上告審判決で、 最高裁第3小法廷(木内裁判長)は31日、 「節税目的の養子縁組でも直ちに無効とはいえない」との初判断を示した。 判決は相続税対策として縁組が広がりつつある現状を追認した形。 縁組が無効となるのは当事者に縁組の意思がない場合などに限られるそうだ。

相続税額は遺産全体から一定額を差し引いた上で算出される。 この控除分は3千万円が基本で、 相続人1人につき600万円を加算。 実子がいても養子は1人まで、 実子がいなければ2人まで相続人に含められる。 最高裁第3小法廷は「説明の動機と縁組の意思は併存し得る」と指摘。 縁組の意思があれば節税目的の養子縁組を認める初の判断を示したことで、 当事者の意思が確認されれば、 養子縁組が無効になる余地はほぼなくなった。 なお、 国税庁は「縁組に至った経緯や生活実態など個々の事例に応じて判断する」としている。

今年 税・社会保障こうなる 高所得者 負担一段と

2017年は税や社会保障をはじめ、 様々な分野で私たちの負担が変わる。 中でも年収1,000万円を超す会社員は1月から所得税が重くなり、 1,200万円超の場合は6月から地方税も増税になる。 高所得者の多くは給料が増えても「手取り増」を実感できない可能性がある。

「2017年負担こうなる」の内容は以下のとおりです。

時期 内容 対象者 負担
1月 年収1,000万円を超える会社員を対象に、 給与所得控除を縮小し、 所得税増税 高所得者のサラリーマン
約1,500品目の市販薬の購入費用が控除対象に。 所得税など減税 一般家庭
確定拠出年金(DC)を公務員や主婦などに対象拡大 新たに2,600万人が対象
4月 国民年金保険料額が16,490円に (現行16,260円) 主に自営業者全般
雇用保険料率を労使で0.8%から0.6%に引き下げ 企業とサラリーマン全般
ガス販売の自由化でガスの購入先が選べるように。 セット販売などでガス・電気代が割安に? 一般家庭
6月 年収1,200万円を超える会社員を対象に、 給与所得控除を縮小し、 住民税(地方税)増税 高所得者のサラリーマン
はがきを62円に値上げ 一般家庭
8月 70歳以上の医療費自己負担の上限を引き下げ 中高所得の高齢者420万人
介護費自己負担の上限を引き下げ 中所得の高齢者18万人
介護保険料が収入に応じて連動する「総報酬割」を導入 (8月分の保険料から開始) 大企業サラリーマンら1,300万人が負担増 増、又は減
9月 厚生年金保険料率が18.3% (現行18.182%)に 主にサラリーマン全般

預貯金も一緒に遺産分割対象に 最高裁が判例変更

最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は19日、 裁判所での審判で相続の取り分を決める「遺産分割」の対象に預貯金は含まないとしてきた判例を変更した。 遺族間で争われた審判の決定で、 「預貯金は遺産分割の対象に含む」とする初判断を示した。 相続の話し合いや家庭裁判所での調停では預貯金を含めて配分を決めるケースが多く、 こうした実態に沿う形に見直した。

与党大綱決定 所得税 抜本改革先送り

自民、 公明両党は8日、 2017年度税制改正大綱を決めた。 所得税の配偶者控除は配偶者(妻)の年収上限を103万円から150万円に事実上引き上げ、 パート主婦がより長く働きやすくする。 働き方を左右しない中立な税制の実現に向けて半歩前進したものの、所得税改革は来年度以降に抜本的な見直しを先送りした。
当該2017年度税制改正大綱の概要につきましては、「税務情報」で紹介していきます。