法制審議会(法相の諮問機関)の部会は18日、亡くなった人の遺産を分け合う遺産分割の規定を見直す試案をまとめた。婚姻期間が20年以上の夫婦のどちらかが死亡した場合、配偶者に贈与された居住は遺産分割の対象にしない。今は居住も相続人で分け合う遺産のため、居住を売却して配偶者が住まいを失う問題があった。
試案は、居住用の土地・建物を配偶者に贈与した際に、それ以外の遺産を相続人で分け合う内容。適用するには条件があり、①夫婦の婚姻期間が20年以上 ②配偶者に居住を生前贈与するか遺言で贈与の意思を示す、の2つだ。婚姻期間が20年未満の夫婦や、意思表示がなく被相続人が亡くなった場合は対象外となります。
国税庁は2019年をめどにインターネット電子申告・納税をしやすくする。 新しい方式では、ICカードリーダーやマイナンバーカードなどの電子証明書が要らなくなる。
まず税務署で申告を始める届出書と免許証など本人確認ができる証明書を提出する。職員が対面で本人確認をしてなりすましなどを防ぐ。そこで受け取ったIDとパスワードを国税庁のサイトで入力するだけでe-Taxを通じて電子申告ができる。2018年分の申告分からが対象で、翌年度以降も同じIDとパスワードを使いネットで申告できる。
厚生労働省と日本年金機構は、 厚生年金の加入逃れを防ぐ対策を強化する。 今秋をめどに国税庁から毎月、源泉徴収している企業のデータを提供してもらう取り組みを開始する。 提出頻度を現在の年2回から大幅に増やすほか、事業許可の申請で自治体などを訪れた企業に対し、加入の有無を確認する業種も広げる。
法人や従業員5人以上の個人事業主は、厚生年金に加入しなくてはならないことになっています。 厚労省によりますと約52万事業所が未加入ということですが、その中の大部分は中小企業であり、厚生年金を含めた社会保険料を負担することは事業所だけではなく、その従業員におきましても負担は大変重いものとなることは否定できません。 その負担の現実等から加入が進んでいないものと思われます。
現役並みの所得がある高齢者が介護サービスを利用する際の自己負担割合を引き上げる介護保険関連法改正案が、25日の参院厚生労働委員会で与党などの賛成多数で可決した。 2018年8月から一部の利用者の負担割合が2割から3割に引き上げられる。
自己負担を3割にする基準は今後政令で定める。単身世帯の場合、年収340万円以上の高齢者が想定されている。
企業や消費者の契約ルールを定める債権関係規定(債権法)に関する改正民法が26日午前の参院本会議で与野党の賛成多数で可決、成立した。改正は約200項目に及び、公布から3年以内に施行する。
「まち・ひと・しごと創生基本方針」案の中で、地方の商店街を活性化させるため、空き店舗への課税を強化する方針を盛り込んだ。
基本方針案では、地方の空き店舗の活用について「積極的に取り込む地方公共団体や商店街を支援する」との方針を明記した。人が住んでいる商店街の店舗は税制上、住宅として扱い、固定資産税が最大で6分の1に減額される。政府は、空き店舗となった場合は住宅の特例対象から外し、事実上増税することを検討する。
相続税対策を背景に拡大している賃貸アパート向けの融資で、一部の大手地銀が顧客を建築業者に紹介する見返りに手数料を受け取っていることが金融庁の調べで分かった。 請負金額の最大3%に上り、請負額が増えるほど銀行の実入りが増える。 建築費を低く抑えたい顧客との間で利益相反が生じる懸念があり金融庁は顧客本位の原則に沿って是正を促す方針だ。
財務省と国税庁は企業が法人税と消費税の税務申告をする際、インターネットを使った電子申告(e-Tax)を義務化する方針だ。 納税手続きをめぐる官民の事務作業の効率化が狙い。 早ければ2019年度から始められるよう与党の税制調査会 や経済界と調整に入る。 財務省などが6月までに具体案を詰め、2018年度税制改正大綱に盛り込むことを見指す。
遺産相続を巡って親族間の争いがある場合に、法定相続分の預金を払い戻せるかどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(池上政幸裁判長)は6日、預金の払い戻しを認めない判断を示した。
昨年12月の大法廷決定は過去の判例を変更。 預貯金が「遺産分割」の対象になると判断。 預貯金だけを自動的に法定相続分に応じて分けることはできないとした。 今回の判決は、大法廷決定の流れに沿った判断となった。
総務省はふるさと納税の返礼品の価格について、寄付額の3割までに抑えるように全国の地方自治体に要請する。 自治体が寄附金を集めるために高額すぎる返礼品を競って導入しているため。
4月1日付けで全国の自治体に通知する。 通知に強制力はないが、明らかに寄付額の3割を超える返礼品を出す自治体に対しては、総務省が個別に見直しを求める。 今回の目安を示すことで多くの自治体が返礼品を見直すとみられる。