最低賃金25円上昇 今年度平均

2017年度の都道府県別最低賃金の改定額の答申が17日出そろった。時給800円以上の自治体が前年比7割増の15都道府県に上った。全国平均は現在より25円高い848円になった。

一番高いのは東京958円、神奈川県956円、大阪府909円の順で、一番低いところの最低賃金は737円でした。

空き家解消 市町村主導 税も優遇、転用促す

国土交通省は人口減を背景に全国で増える空き家問題への対応で、市町村の役割を強化した新たな制度を導入する。市町村が空き家の情報を積極的に集め、土地や建物の売買のほか公園への転用等の仲介役まで担うようにする。所有者が分からない空き家が多い実情を踏まえ、市町村は個人や世帯の情報をつかみやすいとみて、行政主導で解消につなげる。買い手への税優遇も検討する。

空き家は直近で約820万戸あり、 日本の住居の14%に上る。 賃貸用が429万戸と最多だが、最大の問題は所有者不明や破損等で活用が難しい空き家が272万戸に上ることだ。

年末調整 ネットで完結 企業・会社員の負担減 住宅減税等2020年度めど

財務省と国税庁は、紙の書類でやり取りしている住宅ローン減税等の年末調整の手続きをインターネットで完結できるようにする。会社員はマイナンバーの個人サイトに金融機関から送られてくるデータを勤め先に転送、企業もネット経由で税務署に提出する。電子化を通じて年末調整で利便性を高め、低迷するマイナンバーカードの普及につなげる。2020年度に導入を目指す。

今秋稼働するマイナンバーの個人サイト「マイナポータル」を使えば、 2017年度分の申告から領収書の提出がいらなくなる予定。マイナンバーカードの普及率が10%に満たない現状を踏まえ、マイナポータルの実用性を上げてカードの一段の普及を見込む。

保険契約の法人から個人への名義変更

法人では各種の保険に加入されているかと思いますが、その保険契約を個人に名義変更することがあります。 その場合の会社と個人のそれぞれには、課税上どのような処理になるでしょうか。 保険の種類の中で、「低解約返戻金タイプの生命保険」を例として、検討してみたいと思います。

「低解約返戻金タイプの生命保険」とは、中途での解約時には所定の解約返戻金がありますが、保険契約から初期の段階では低い解約返戻金ですが、年数の経過により増加(急に増加するタイプもあり)し、ある経過年数でピークとなり逓減していくという商品です。俗に「逓増定期保険」と言われる商品も同様です。

法人で保険料を支払いますが、通常、この種の保険では、保険料の半額が経費として損金経理され、残りの半額は保険積立金として資産経理となります。 例えば、解約時の保険返戻率に関して、2年目で2%、3年目で25%、4年目で125%、5年目で115%、以降逓減していく保険契約のケースで、3年目で保険契約者・保険受取人の名義を法人から個人に変更する場合、個人は法人に変更時の解約返戻金を支払うことになります。 そして、個人は4年目に保険料を支払うとその年に保険を解約し解約返戻金を受領した場合の課税は、以下の様に取り扱われます。

1.法人の3年目の事業年度

(1)保険積立金総額(3年間の保険料総額 X 50%) - 解約返戻金相当額(3年間の保険料総額 X 25%)= 解約損失金(経費)

(2)3年目の50%保険料 = 経費

注:2年間の50%保険料総額は経費処理済

2.個人の4年目の申告年度

(1){4年目の解約返戻金(4年間の保険料総額 X 125%) - (3年目の解約返戻金(3年間の保険料総額 X 25%)+ 4年目の保険料)}- 500,000 = 一時所得

(2)上記の一時所得 X 50% = 総合課税所得

上記の例の様な保険契約のケースでは、法人では純保険料負担の100%が経費処理でき、個人では、保険料負担額の倍以上の収入が得られたことになります。

保険会社によっては、個人に名義変更した後に数年間は、契約者貸付(解約返戻金の範囲内で保険料を貸付)を利用して個人の負担なく続けられる保険商品もあります。

 

上記例はかなり特殊な契約内容でありますが、少なくとも保険契約の名義変更を法人から個人に承継させる上で留意すべき事項は次のとおりです。

① 名義変更先が個人の場合は被保険者本人またはその親族(2親等以内)に限られます。

② 個人は法人に名義変更時の解約返戻金相当額を支払う必要があります。

③ 名義変更の事業年度で法人は保険積立金額と個人から受領した解約返戻金相当額との差額が、解約損益金額となります。

④ 個人が保険解約時の解約返戻金は一時所得に該当しますが、その時の計算上、解約返戻金から控除できる保険料は、個人が負担した保険料に限定されます。 一時所得の計算上控除できる「その収入を得るために支出した金額」は、個人が負担して支出したものに限ることが、現行の法令・通達で明確化され、又、最高裁判決でもその様に判示されています。 一時所得の場合には50万円控除があり、更にその50%が課税所得となる扱いになります。

収益力のある法人等においては、検討されてもよいかもしれません。

遺産分割から居住除く 贈与の場合 配偶者に配慮

法制審議会(法相の諮問機関)の部会は18日、亡くなった人の遺産を分け合う遺産分割の規定を見直す試案をまとめた。婚姻期間が20年以上の夫婦のどちらかが死亡した場合、配偶者に贈与された居住は遺産分割の対象にしない。今は居住も相続人で分け合う遺産のため、居住を売却して配偶者が住まいを失う問題があった。

試案は、居住用の土地・建物を配偶者に贈与した際に、それ以外の遺産を相続人で分け合う内容。適用するには条件があり、①夫婦の婚姻期間が20年以上 ②配偶者に居住を生前贈与するか遺言で贈与の意思を示す、の2つだ。婚姻期間が20年未満の夫婦や、意思表示がなく被相続人が亡くなった場合は対象外となります。

電子納税しやすく 国税庁 証明書や専用機器不要

国税庁は2019年をめどにインターネット電子申告・納税をしやすくする。 新しい方式では、ICカードリーダーやマイナンバーカードなどの電子証明書が要らなくなる。

まず税務署で申告を始める届出書と免許証など本人確認ができる証明書を提出する。職員が対面で本人確認をしてなりすましなどを防ぐ。そこで受け取ったIDとパスワードを国税庁のサイトで入力するだけでe-Taxを通じて電子申告ができる。2018年分の申告分からが対象で、翌年度以降も同じIDとパスワードを使いネットで申告できる。

路線価2年連続上昇

国税庁は3日、 相続税や贈与税の算定基準となる2017年分の路線価(1月1日現在)を発表した。 全国約32万5千地点の標準宅地は前年比で0.4%のプラスとなり、 2年連続で上昇した(前年度では前年比で0.2%のプラス)。 都道府県別では、東京、 大阪、 愛知など13都道府県が上昇した。 前年の上昇は14都道府県だった。

2015年には相続税の制度が見直され、非課税となる基礎控除が下がり、「3,000万円 + 600万円 X 法定相続人の数」と40%減となった。 国税庁によると、2015年に亡くなった約129万人のうち、財産が相続税の課税対象となったのは、約10万3千人。 2014年比の約1.8倍に増えた。 課税割合は8%と2014年の4.4%を大きく上回った 。

路線価とは、 主要な道路に面した土地1平方メートル当たりの標準価格で、 2017年1月1日から12月31日までの間に相続や贈与で土地を取得した場合、 今回公表された路線価を基に税額が算定される。 調査地点は国土交通省が3月に公表した公示地価(2万6千地点)よりも多い約33万地点。 公示地価の8割を目安に売買実例などを参考にして算出するため、 公示地価よりも遅く例年7月に公表される。 路線価の最高は、 お馴染みの東京都中央区銀座5丁目銀座中央通りの1平方メートル当たり40,320千円(前年26.0%上昇)でした。 過去最高だったバブル直後(1992年)の36,500千円を上回った。

2017年7月3日

民法の一部改正

約120年ぶりの民法の抜本改正(今回の大部分は債権法の関する改正)が平成29年5月26日に成立しました。 施行期日は公布日から3年以内に政令で定める日とされており、平成32年頃の施行とみられています。 その中でポイントなる主な改正内容は、以下のとおりです。

改正項目 主な改正内容
消滅時効期間の統一

(短期消滅時効の廃止)

改正前 職業別に、 飲み屋さんのツケは1時効消滅、小売商のツケや学習塾の授業料、弁護士報酬債権は2、医師・助産師の診療報酬債権は3で時効消滅と、 短期消滅時効のものがありました。一般的な債権の消滅時効期間が、「権利行使できる時から10年間」と決められていました。
改正後 改正前の様に区別をすることの合理性が疑われてきたため、改正ではこれらの職業別の短期消滅時効が廃止され、これらの債権は他の債権と同様、消滅時効期間は、「権利行使できる時から10年」という従来の一般原則に加えて、「権利行使できると知った時から5年」の時効期間が追加され統一されることになりました。 つまり、時効の完成を主張する側が、権利者が権利行使できると知っていたことを主張・立証できれば、5年で時効完成するということです。
法定利率の引き下げと変動利率の導入 改正前 当事者で定めの無い場合に使用される利率(これを法定利率)であり、年5%となっていました(法律の範囲内であれば利率を当事者間で決めることができる、約定利率とは異なります)。
改正後 利率を現実の利回りに少しでも近づけようとするもので、法定利率を3%に引き下げ、市場金利との乖離を少なくするため、その後3年ごとに1%刻みで見直す変動制への移行となりました。
企業融資で求められる保証人の制限・保護の強化 改正前 企業への融資の場面でも個人が保証人になることには制限がなく自由でした。
改正後 事業資金の借入れについて個人が保証人になるということは、予期しない負担を強いられ過大な負担が生じる危険がありましたので、その保証人の制限・保護が図られる規定となりました。

① 個人根保証は、金額の枠(極度額)を定めないときは無効となります。 ② 事業のための債務についての個人(根)保証は、その締結の前1か月以内に作成された公正証書で保証人となろうとする者が保証債務を履行する意思を表示していなければ無効となります。

第三者を連帯保証人とする場合は、1か月前以内に公証人役場で、保証債務を履行する意思を表示して記録することが必要というものです。 ③ 事業のための債務についての個人(根)保証は、主たる債務者である団体の取締役等、支配社員等、事業に現に従事する主たる債務者の配偶者に限定されます。

保証人の範囲を制限するもので、これらにあたらない第三者は事業のための融資を受ける際の保証人とはなれない、とする規定です。

敷金は原則返還及び賃借物の現状回復義務 改正前 敷金についての規定がありませんでした。
改正後 過去の裁判例をもとに敷金についての規定が新たに追加となりました。 マンションやアパートを借りる際に払う敷金に関しまして、これまで不明瞭な点も多くトラブルにもなってきましたので、明確な追加規定ができました。

敷金の返還義務及び賃借物の現状回復義務が規定されました。

① 敷金を「賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭」と定義し、「賃貸借が終了し、かつ、賃貸物の返還を受けたとき」は、「賃借人に対し、その受け取った敷金の額から賃貸借に基づいて生じた賃借人の賃貸人に対する金銭債務の額を控除した残額を返還しなければならない」

② 更に、「賃借人は、賃借物を受け取った後に生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く)がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を原状に回復する義務を負う。ただし、その損傷が賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない」

定型約款の新設 改正前 約款についての規定がありませんでしたので、当事者の意思を尊重するという観点から、約款に書いてあるからといって必ずしも当事者がそれに拘束されるわけではありませんでした。
改正後 定型約款を定義し、その「定型約款」について、不当条項や、変更の場合の規制が行われようになりました(定型的な取引など一定の場合には約款も契約の内容として効力をもつようになります)。 また、この特定約款の条項については、消費者は、消費者契約法10条(消費者の利益を一方的に害する条項の無効とする規定)のどちらかを選んで主張できるとされました。 どんな内容の約款でも有効というものではなく、相手の権利を制限したり義務を加重する規定の場合、社会通念上の信義に反して相手の利益を一方的に害するものには効力はなく無効とみなすものとなります。
瑕疵担保責任は契約責任説を採用 (購入商品に問題があった場合の責任) 改正前 購入した商品に欠陥があった場合、契約の解除か損害賠償請求についてしか規定がありませんでした。
改正後

 

欠陥商品に対し不都合ということで、更に明文で規定されることになりました。

契約の当事者間で契約の趣旨にあった品質を満たしていなければ、売主は契約上の責任を負い、買主は契約の解除、損害賠償請求に加え、修理や代金減額も請求できることになりました。

商品などに欠陥があることを「瑕疵(かし)」表現されていましたが、改正では瑕疵という言葉はなくなり「不適合(ふてきごう)」と表現されることになりました。

 

法定相続情報証明制度の開始

法定相続情報証明制度は、法務省において相続登記(土地や建物など不動産の名義変更)を促進するために平成29年5月29日から運用が開始されました。

1.制度創設の背景

土地や建物など不動産の所有者が亡くなられた場合、相続登記(所有権の移転登記)が必要となりますが、未了のまま放置されている不動産が増加し、所有者不明土地問題や空き家問題の一因となっています。 又、各種の相続手続きにあたり、故人の出生から死亡までの戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍など複数の種類あります。)や相続人全員の戸籍謄本、住民票などの原本が複数枚必要となり、煩雑な手続上の負担がし得られていました。また相続手続きにおいては、戸籍の原本が還付されない金融機関もあったり、複数の金融機関を同時に進める必要があったり、さらに税務署提出用は原本の還付がされませんので、必要に応じて同じ戸籍を複数部にわたって取得することも必要になりました。

そこで、法定相続情報証明制度は、法務局が戸籍関係書類の内容を確認して、証明文を付して交付するものです。

 

2.制度の概要

1)交付申出

制度の概要として相続人が登記所に対し、被相続人(亡くなられた不動産の所有者)の出生から死亡までの戸籍関係書類等や、法定相続情報一覧図(相関図:相続人関係説明図)を提出する事で、登記官が内容確認後に「認証文付きの法定相続情報一覧図」の写しを交付します。

2)法定相続情報一覧図の作成

相続人が提出する「法定相続情報一覧図」には、被相続人の氏名、最後の住所地、生年月日、死亡年月日、相続人の氏名、住所地、生年月日、被相続人との続柄などを記載する必要があります。

3)認証文付きの法定相続情報一覧図の写しの利用

法定相続情報一覧図の写しが相続登記の申請手続きや、被相続人名義の預金の払い戻し等、相続手続きに利用される事で、相続手続きを行う相続人や手続き先の法務局や銀行等金融機関の窓口の負担が軽減されます。法定相続情報一覧図の写しの発行手数料は無料で、必要な通数が交付されますので、法務局や銀行等金融機関の窓口に個別に戸籍等を提出する手間が省け、相続登記や銀行口座(預金・貯金)の凍結解除(名義変更・解約)などが以前に比べ容易になります。

法定相続情報証明制度は被相続人名義の不動産が無い場合でも利用する事が出来る為、遺産が銀行口座のみという場合でも法定相続情報一覧図の写しを交付してもらう事が可能です。

4)交付申出者の資格

申出をする事が出来るのは被相続人の相続人の他、法定代理人や民法上の親族、資格者代理人(弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士、社会保険労務士、弁理士、海事代理士、行政書士)などが法定相続情報一覧図の写しの交付の申出を行う事が出来ます。

申出が出来る登記所は、被相続人の本籍地、被相続人の最後の住所地、申出人の住所地、被相続人名義の不動産の所在地を管轄している登記所のいずれかで、郵送で行う事も可能です。

5)相続税申告の利用可能性

相続税法施行規則16条3項で戸籍謄本で被相続人の全ての相続人を明らかにするものを添付することが規定されていることから、この改正が行われない限り「認証文付きの法定相続情報一覧図の写し」は相続税の申告には使用できません。

厚生年金加入逃れ防止 国税庁から毎月納税情報 企業への指導強化

厚生労働省と日本年金機構は、 厚生年金の加入逃れを防ぐ対策を強化する。 今秋をめどに国税庁から毎月、源泉徴収している企業のデータを提供してもらう取り組みを開始する。 提出頻度を現在の年2回から大幅に増やすほか、事業許可の申請で自治体などを訪れた企業に対し、加入の有無を確認する業種も広げる。

法人や従業員5人以上の個人事業主は、厚生年金に加入しなくてはならないことになっています。 厚労省によりますと約52万事業所が未加入ということですが、その中の大部分は中小企業であり、厚生年金を含めた社会保険料を負担することは事業所だけではなく、その従業員におきましても負担は大変重いものとなることは否定できません。 その負担の現実等から加入が進んでいないものと思われます。