一定の年収を超えると社会保険料などの負担が生じて手取が減る「年収の壁」の問題で、政府は雇用保険料を財源に1人最大50万円の企業向け助成金を新設する。3年程度の時限措置で社会保険料に充当して手取の減少を防ぐ。
政府は新たに発生する社会保険料を補てんする仕組みをつくる。1週間の所定労働時間を増やし、基本給をあげることなどを支給条件とする方針。助成金は1人あたり最大50万円を軸に検討する。1週間の労働時間を3時間以上延ばして基本給を3%以上上げる場合などを想定する。
政府は会社員の配偶者が入る社会保険の扶養対象から外れて保険料の支払いが発生する「130万円の壁」の対応も検討する。