法制審議会は16日、民法の相続分野を見直す改正要綱を上川陽子法相に答申した。
(1)「配偶者居住権」の新設
遺産分割の協議が調うなどすれば、配偶者はそれまでの住居に住み続けられる「配偶者居住権」を新設する。配偶者居住権は所有権と比べて売却する権利などがないため、評価額が低くなる。
(2)住居の生前贈与
新たな規定では婚姻期間が20年以上で、配偶者に住居を生前贈与するか遺言で贈与の意思を示せば、その住居は遺産分割の対象から外れる。
(3)相続人以外の一定の親族の寄与分
被相続人の親族で相続の対象にならない人でも、介護や看病で被相続人の財産の維持などに貢献した場合は、相続人に金銭を請求できる仕組みも取り入れられます。