財務省は賃上げした中小企業に減税する制度を拡充することで経済産業省などと調整に入った。 収益改善を賃上げにつなげる仕組みを強化し、 大企業中心の賃上げを中小にも行き渡らせる環境を整える。
見直すのは「所得拡大促進税制」で、 賃上げ税制などと呼ばれる。 2013年度から導入している。 企業の規模を問わず、 2012年度の給与総額に比べて一定基準を上回る賃上げをした企業を対象に、 賃上げ総額の10%を法人税の納税額から差し引いている。 具体的な見直しは、 中小企業の減税幅を引き上げる方向で、 経産省は今夏の税制改正要望で中小企業に限って減税率を10%から20%に2倍にするように求めていた。